小名浜魚市場の紹介
■黒潮と親潮が出会う豊かな恵みを小名浜へ
「黒潮と親潮は、日本列島の南と北から何千キロもの旅をして、福島県沖で出会います。小名浜魚市場へは黒潮や親潮によって回遊する魚たちが捕獲され運ばれてきます。それらを消費者のもとへ取次ぐ役目を果たしています。
・黒潮は、世界中の海流の中でも代表的な海流です。その源はフィリピン、台湾の東方といわれ、大陸棚の線に沿って北上し、日本の南沿岸を通り福島県沖に達します。黒潮の流れは大きく、1秒間に数千万トンもの流量の水を運んでいると推定され、その流れの変化は、日本の気候にも大きな影響を与えます。 また、かつおやまぐろの仲間、さんまなど、多くの魚類がこの流れを利用して回遊を行っています。
・親潮は、栄養塩類が豊富なため、春になると植物プランクトンが多く発生します。さらにそれを食べる動物プランクトンも増えてきます。これらのプランクトンは魚の格好のエサとなるため、親潮流域は生命を育む豊かな海として知られています。また、親潮海域ではマコンブのような大型の褐藻が多く見られます。 マコンブは水深2mから30m位の岩場に分布し、2mから7mくらいの長さになりますが、中には10mになるものもあります。 海藻類はウニやアワビなどのエサになり、海藻が繁茂する海中林は稚魚たちが生活する大切な場所となります。
■水産業の地域ブランド「常磐もの」
いわき市で水揚げされた水産物は、震災前から築地市場等の水産関係者の間で「常磐もの」として高く評価されてきました。また、市内の水産関係者も「常磐もの」という言葉に誇りを持ち、大事にしてきました。そこで、いわき市では、平成27年10月から水産業の地域ブランド「常磐もの」を開始し、市内の水産関係者が一体となって、本市水産物のおいしさ等の魅力や携わる人々のまじめな心意気を伝えるため、この「常磐もの」をキーワードに、各種プロモーション事業を展開し、消費者等の認知度向上、消費拡大を進めています。